月に1回の里山事業で、料理番の見習いを始めました。
ご飯は毎回、裏口から出た所に火を起こして、大きな大きな羽釜で炊きます。
前回は、水加減も火起こしも全部やってもらって、私はお米研ぎと火の番をしただけ。
それでも「初羽釜!!」「美味しい!」と誉めてもらい、とても嬉しかった。
さて今回は…えっ、私ひとりで!?りょ、了解です!
台所で師匠に水加減をチェックしてもらったら、後はひとり。
ホゴ紙と焚付けの上に薪を組んで、羽釜をのせて、いざ着火!
・・・。マッチが湿気ています。
何本か無駄にして、ようやく点いたマッチはそよ風にやられ、さらに何本か無駄にしてから、なんとかホゴ紙にたどり着きました。
やった!焚付けがパッと燃え上がります。
が、みるみる火の勢いが失せ、慌てて焚付けを足してうちわであおぐと、すごい煙。涙の向こうでは、焚付けばかりが燃えて、すぐに燃え尽きてしまいます。
こんな時、私は意地でもひとりで粘るタイプです。
でもどうしよう…参加者の皆さんのお昼ご飯が間に合わなくなっちゃう…
ふと、自分が30分前に言ったばかりの言葉を思い出して、ひとりで苦笑いしてしまいました。
『ねぇTくん、困ったときはさ、助けてって言ったらさ、助けてもらえるんだよ。』
3月に卒園したばかりのTくん、誰かが木片で作って飾っていたロボットで遊んで、頭が取れてしまったのです。
逃げ出したい気持ちでいっぱいになる前に、一歩踏み止まれるようになってほしいと思って言った言葉でしたが、
本当は、ただ自分が言って欲しかっただけなのかも…
いずれにしても、Tくんに偉そうなことを言った手前、ここで意地を張る訳には行きません。
師匠、お忙しいところ申し訳ありませんが、助けてください!!
優しい師匠は、手際よく火を起こしてくれました(どうやら私が入れた焚付けの量が全然足りていなかったようでした)。
Tくん、おかげさまで、羽釜のご飯がお昼に間に合いました。
ロボットの頭、お母さんと一緒になおしてくれて、ありがとう。
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