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まー

「みず、のんでいい?」

毎日、朝の会の後と、帰る前に、すぐ近くのお地蔵さまに挨拶します。

年長さんがみんなに

「こっちむいて」

と、声をかけ、全員がお地蔵さまを向いたら、

「せーのっ!」

と、また声をかけて、


朝は、「もりで、あそばせてください!」

帰りは「もりで、あそばせてくれて、ありがとうございました!」

と、言います。


「こっちむいて」という時、年長さんは、一人ひとりに声をかけるので、

最後の子に声をかける頃には、他の子が遊び始めたりしています。

なにしろ、2歳から6歳までの子どもたちですから。


そして、やっとみんながお地蔵さまの方を向き、シーンとする瞬間がきます。

すると、なぜか

「みず、のんでいい?」

と、誰かが言います。かなりの頻度で言います。


大人だったら、飲みたくなったとしてもがまんしたり、

号令する立場だったら、「挨拶の後で、飲んで」と、言いたくなりますが、

子どもは違います。

歴代の年長さん、今まで一度も断ったことはなく、いつも

「いいよ」

と飲ませてあげるのです。

やっと、全員がお地蔵さまを向いて、シーンとなった、あのタイミングで

「みず、のんでいい?」と言える子ども。「いいよ」と言える子ども。

おもしろいし、頭が下がります。



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