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もりのこえん

気持ちの落としどころ


もりのこえんでは、長期のお休みには

卒園児さんたちを中心に小学生を預かっています。

この夏も、水遊び、森遊び、土遊び、火遊び、とにかく遊びきった夏でした。


さて、もりのこえんでは朝、子どもたちが今日やりたいことを発表します。

その時、その瞬間、自分がやりたい!と思ったことを意思表明するのです。

これはここ1年くらいやり始めたことなので、卒園児さんたちはやったことがありません。

毎日、わくわくしてやってくる小学生たちなら

簡単に発表してくれるだろうと思っていました。

しかし、逆でした。子どもたちは、正解のない、自分の気持ちや考えを

伝えるということを極端に嫌がりました。

「〇〇して遊びたい!」ただそれを言うだけなのに、

その時間になると、いつもはあんなにおしゃべりな子どもたちが一斉に口をつむぎ、

目をそらし、時が過ぎるのをひたすら黙って待つのです。

「今日は何して遊ぼうか?何したい??」と聞くと

「別にー」「なんにもー」って。びっくりしました。これは学校教育の賜物かっ!

あなたの気持ちやたりたいことに、点数も〇も×もないことを

何度も何度も話しました。

毎日繰り返していくと、小学生たちもここは何を言っても大丈夫な場なんだ、と安心したのか、徐々に、自分の気持ちや今日やりたいことを言うようになってきました。

もちろん、「今日はなんにもしたくなーい」や「のんびりしたい」もOKなんです。

最初の頃の「別にー」「なんにもー」とは明らかに違うのです。

ただこの場をごまかし、時間が過ぎるのを待つのではなく

意志を持って、今日僕は「何もしたくない」んです。素晴らしい。笑。


先日、「今日は川に行こうと思う。何して遊ぼうか?」と子どもたちに問うと、

珍しくしーんとしていました。

「どうしたの?」と聞くと、「昨日も川に行ったので、靴がない」「着替えもない」「今日は別のことして遊びたい」と言います。

夏休みも終わりなので、たくさん川遊び!と思っているのは大人だけでした。

でも、川遊びをしたい子どもたちもいました。

口々に、「〇〇したい」「△△したくない」と言います。

なぜそれがしたいのかをみんなに話をしてもらいました。

みんなが意見を出し終わった後、

「じゃあ、多数決でなくて、どの子も泣いたりぶーの顔にならないよう、今日遊ぶ場所決めてくれる?それがほんとの民主主義だからね」と言うと、

小学生中心に話し合いが始まりました。

もりのこえんの子どもたちも、年長さんくらいになると、大人もびっくりするような

視点で、意見やアイディアを出せます。


20分ほどかけて話し合いは終了。

どうしても川に行きたいと言っていた子も、笑顔で終了。

「川に行かなくてよかったん?」と聞くと

「まだ日があるから今度行けばいいし」とのこと。

みんなで落としどころを決めれることが出来ました。


子どもたちってほんとに素晴らしい。

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