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もりのこえん

話せばわかる


もりのこえんの中庭に日よけ用のタープを張っています。

ちょうど小学生たちが背伸びをすると手が届く高さなので、

子どもたちがそれを引っ張ったり、タープの上に物を投げて遊んだりしていました。

「破れるからやめてねー」と繰り返し伝えても、全くやめる気配もありません。

楽しくて仕方ないという感じです。

毎日引っ張るので、どんどん紐が伸びて来て、小さい子にも届く高さになってきました。

とうとう先日、上にハンモックのように乗る子も出てきました。

いつ破れてしまってもおかしくない状況です。


「ねえ、みんなこのタープはねえ、みんなが暑くないように、

頭が痛くなったりしないようにって、お父さんお母さんが買ってくれたものなんよね。

あのさー、この間、さゆりさんちの玄関のかぎが壊れたんよー。

おじさんふたりが直しに来てくれたんだけど、暑くてねー、

汗をぽたぽたたらしながら、かぎを直してくれたんよねー。

みんなのお父さんもお母さんもあんな風に一生懸命お仕事されて、

そのお金で、このタープを買ってくれたんよねー。

だからさあ、このタープ、大事に使いたいんよねー。」と言うと、


「僕のお父さんも(働いてる)?」 「私のママも(働いてる)?」と子どもたちが口々に聞いてきました。


「うん、〇〇くんのお父さんも、△△ちゃんのお母さんも、

みーんな一生懸命働いて、それでこれ買ってくれたんよー」と伝えると

とっても嬉しそうでした。


その話をして以来、子どもたちがタープで遊ぶことは一切ありません。


みんなお父さんお母さんが大好きなんですね。

そして、どんなに小さくても、ちゃんと話せばわかるんですよねー。



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