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もりのこえん

時間感覚


先日読んだ本にこんなことが書いてありました。 大学生に勉強の仕方を教えると「よし!やるぞ!」とやる気を見せ、 そして、今日強く願ったら、明日には変わっているかのような 気合にあふれた表情を見せるというのです。 でも、1か月や半年といったスパンでは成果は出ず、 切り替われない自分に嫌気がさして意気消沈してしまう子が 多いのだそうです。 筆者はそんな学生が増えたのは、「食べ方」が 関係しているのではないかと考えます。 レンジでチンやファーストフードに毒されていると、 時間感覚もまた毒されているのではないかと。 自分の望む状態が、自ら手間暇をかけることなく 短時間で達成されることが当たり前になると「速いのが正常だ」となり、 人間の精神的成長には一定程度の時間をかけなければならないという 当たり前のことすら理解、我慢が出来なくなってしまうのです、と。 私も以前、電気もスイッチひとつでつき、 お風呂だってボタン一つ。水も蛇口をひねれば出る。 トイレもボタン一つで目の前の汚物も見えなくなってしまう。 そんな暮らしの中で、ずっと昔からわからない手間暇のかかる子育ては 心底しんどい作業だろうなあというようなことを どこかで書いた気がします。 現代の清潔志向も、実はほんのわずかな埃も許さないような 精密機械を作るようになってから、生活の中に浸み込んできた感覚だ、 というようなことも聞いたことがあります。 全然関係ないと思っていることが、実は自分の感覚にも 影響しているのだなあと感じます。 もちろん、現代に生きる私も、子ども達を目の前に、 思い当たることがたくさんあります。 例え卒園までに大人が思う理想の姿にはならなくても、 ひたすら子ども達の育つ力を信じ、 子ども達にとってよりよい保育とはを考え、 日々を積み重ねていきたいと思います。

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