先日、友達に頼まれてその息子(高校生)を大歳駅まで迎えに行きました。 大雨の日でした。 「雨の日はいつもお母さんに迎えに来てもらうの?」と聞くと、 「そーよ。オレ、合羽持ってないし。 それに、朝は忙しくて合羽を着る時間なんてない。面倒だし」と言うのです。 もったいないなあと感じました。 朝起きて、予想外に雨が降っていて、合羽を着て自転車で出かけなければいけない。 予期せぬ事が起こった時に、優先順位を決めて 時間までに準備するというような段取り力は、 社会人になった時に一番大事な力となるでしょう。 それに、感受性や想像力は、こういう日々の暮らしの体験の中で 磨かれるものだと思うのです。 先日、「ソーシャル・ポスター展」で採択された日本冒険遊び場づくり協会のポスター。 1枚は、夕やみ迫る公園でゲームをする子たちの写真、 もう一枚は夜の駅で塾に向かう子たちの写真。 そしてコピーは「与えているのか。奪っているのか」。 親は、我が子に良かれと思って与えたことでしょう。 しかし今一度、それを与えることで、実は子どもの成長に 必要な大切なものを奪っていないか、考えたいのです。 もりのこえんの理念に、「どれだけたくさん与えるかではなく、 本当に必要なことだけを子どもに与えます。」というのがあります。 とても便利で豊かになっている今だからこそ、 大人の姿勢が問われているのだと思います。