子育てを振り返って、ひとつ後悔していることがあります。 それは、「料理すること」の大切さを 子ども達にきちんと伝えて来なかったこと。 元々私は料理が苦手で、何を食べていても今どき餓死することもないし、 という気持ちがいつもどこかにありました。 また、子ども達に料理を手伝ってもらうのがあまり好きではありませんでした。 子ども達が小さい時には一緒に畑で野菜を作り、 自分たちが作った野菜を食卓に並べていました。 安心安全の食材を使うことにはある程度気を使っていましたが、 「料理すること」の重要性は私自身もそれほど考えていませんでした。 我が子達は今、包丁で果物を切る事すら とてつもなく面倒な出来事になっています。 食べ物を調理して食べるのは人間だけです。 「人間は料理することで人間になった」とは、 ハーバード大学のリチャードランガム博士の言葉。 だとすれば、料理するということは、 人間として、人間らしく生きることに含まれていることになります。 食事は1日に3回もあります。 人が生きていく中で、一番毎日繰り返し続ける 大きな影響力のあることだと思うのです。 冷凍食品やインスタント食品、お惣菜の販売など、 簡単にお腹をいっぱいにすることが出来る時代になりましたが、 料理する姿を見せること、 手間暇をかけて料理する時間を子ども達と共に紡いでいくことは、 その後の人生の大きな財産になると、自分の子育てを振り返りながら感じる日々です。