朝、お母さんが持つリュックのひもをひっぱりながら、
いやだいやだと、登園してきた、年々少のTくん。
お母さんに抱きついて、離れようとしませんでした。
お母さんが、しゃがんで、Tくんに穏やかに言いました。
「前の日に言ってくれたら、なんとかしようと思うけど、
駐車場で 『いきたくない』って言われても、どうにもできないんだよ。
おかあさんも、仕事があるからねえ。」
お母さんと同じ方向を見つめながら、Tくんはじっと聞いていました。
私が 「ともくんが遊んでいる間、お母さんはお仕事して、
終わったら迎えに来るからね。」
と、言いました。
3秒くらい、Tさんとお母さんがギューっと抱きしめ合った後、
Tくんがお母さんから身体を離し、右手でお母さんを押しました。
お母さんも私も、「えっ?」と驚きましたが、私には、Tくんが
『わかったから、おかあさん、もう行っていいよ』
と、思っているように見えたので、
お母さんに 「じゃあ。」と、うなずいて見せました。
お母さんも 「じゃあ、行ってくるね。」と離れ
Tくんもうなずいて、お母さんを見送りました。
お母さんの考えを聞いて、がんばった瞬間でした。
今日は、久しぶりに萩往還の六軒茶屋まで歩いた子どもたち。
帰る時には、「えー!はやいー。」と言うTくんでした。
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