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もりのこえん

本気の自然と本気で遊ぶ


1週間後に控えた沢登りの下見に行ってきました。 MOPPyの担当者2名とスタッフ1名、そして4歳のTちゃん。 連日の雨で、水かさが増え、本当に下見が出来るのかと 不安になりながらの今日。でも今日を逃すと、当日がぶっつけ本番になっちゃうので やるしかないと集合場所へ。今日は4団体合同の下見です。 講師のげんごろうさん&やまんばさんが車から降りてくるなり、 やまんばさんが、何だか暴れる生き物が入っている袋を 嬉しそうに「見てみて!」と。 開けてみると美しい大きなひきがえる!

「どうして車で来て、ひきがえる捕まえられるんですか?」って聞くと 「相手が悪かった」とげんごろうさん。 他の団体の子どもが触ったり、大学生たちが写真を撮ったり、 その間も、やまんばさんのカエル解説が続きます。 げんごろうさんが、「今日は思ったより水量が多いですが 緩やかなところを探して来たので、そこに入ろうと思います。 でも上から見ただけなので、入ってみて危なかったらやめます」とのこと。 川に移動。今日の目的の確認。装備。体操。バディ確認。 昨年川に入ったところより少し上流まで歩き、そこから川へ。 昨年より、1mは水位があるくらいの川。 ごーごーと大きな音を立てる川に怯えてTちゃん号泣。

私達も、ほんとにここは緩やかな流れなの?と 川の様子に恐怖を感じていましたが、 げんごろうさんはどんどん川に入り、まずは、上手に流される練習。 先を行くMOPPyさんは川に入った途端冷たくて 足が痛い痛いと言うくらいの冷たさ。 その前を行く大学生の女の子は顔面蒼白。 「大丈夫?初めて?」って声かけると、MOPPyさんが 「ここで思い残すことを伝えておこう」と縁起でもないことを言い出し、(苦笑) 「うちはこども2人をお願いします」って。 でもそんな気持ちになるくらいの恐怖です。 「出来るだけ川の上流に行ってから流されるように」というげんごろうさんも 流されそうになりながらの指導。 川の岸壁に生えている草やツルにしがみつきながらも 川の水流が強くて痛くて、上流に行くのもひと苦労。 それでも出来るだけ上流に行って流される。

下の方で経験者が捕まえてくれるのですが、 何度もげんごろうさんが 「もしあそこから下に流されても必ず助けるから 安心して基本の形で流されていてください」と言う。 ほんとに、いつ誰が流されても不思議じゃない感じでしたが げんごろうさんの言葉にはなぜか絶対的な安心感があって、 自然と川の流れの中に挑んでいく皆さんでした。 そのあと、流されながら泳ぐ練習と、 流されながらロープで助けてもらう練習をして、 今日はあまりに水量があるからと修了。 冷えすぎてかっかと熱くなる手足を感じつつ 駐車場まで帰り、げんごろうさん、やまんばさんと打ち合わせ。 今年は、グループを2つに分けて、大きい子チームは 1時間半かけて川を登れるところまで登る! 小さい子チームはその間、やまんばさんの生き物教室。 大きい子が戻ってきたら、交代で、小さい子たちも少し沢登りにチャレンジしてみる。 その間、大きい子たちはやまんばさんの生き物教室。 そして、お昼はMOPPy手作りおみそ汁と持参のおにぎり。 やまんばさんは、とびきり珍しい生き物を飼っていらっしゃるようで それも今度持ってくるねと言われていました。 やまんばさんの生き物の知識は本当にすごくて、 元々学校の先生か、博物館の学芸員さんだったのかなあとお聞きすると、 「私はただの主婦よ。生き物が大好きで、 山歩きをしながら、木の名前を覚えたり 生き物について調べてたりして知っているだけ。 私は生き物が好きなだけよ」と言われていました。 好きの力ってほんとにすごいなあと感じた今日。 好きなことに出逢えるってほんとに幸せだなあと思いました。 やまんばさんの言葉のひとつひとつがとても素敵で 子どもたちに自然体験活動を通して命の大切さとか 共に生きることの必要性とかをやまんばさんの言葉で 伝えて頂きたいなあと思いました。 さて、私は沢登りは今回で3回目となります。 何も知らずに参加した1回目。 怖がりの私は、その時の怖さと寒さが忘れられなくて、 2回目の昨年はほとんど水に入らず写真係。 今日の下見も私は入らずにいようと思ったのに、 やっぱり川に入ってとても楽しかったです。 「楽しい」にはいろんな「楽しい」があるかと思いますが、 げんごろうさんが指導してくださる沢登りは 偽物の体験ではなく、人間が全く手を加えていない自然と 本気で向き合う、そんな時間に喜びを 感じられるのだろうと思うのです。 命の危険すら感じる圧倒的な自然の力の前で、 恐怖心を乗り越えて、それに挑む。 それは自然を制覇したり、打ち勝つための勇気ではなくて、 自然と仲良くなるための勇気。 人間がずっと昔から行ってきた、自然と共に生きる力は こうして恐怖心と闘いながら知恵を絞ってあみだしてきたのでしょう。 自然とちょっぴり仲良くなれたそんな気持ちが 「楽しい」とみんなに薦めてしまう根っこにあるのだと思います。 そして、いつもげんごろうさんややまんばさんのことを 「かっこいい」と思うのは、自然を愛し、自然と共に生きる人は 自分がどんな力や知識を持っていようと おごることなく、いつも誰に対しても真摯で丁寧に 関わってくださるからだと思っています。 げんごろうさんが、「大人も子どもの見守りとしてではなくて 本気で沢登りを楽しんで欲しい」といわれていました。 こんな素敵な講師の方と、 子どもたちと、沢登り体験が出来ることを 本当に感謝しています。 総勢60余名のもりのこえんファミリーと行う沢登り。 楽しみです。 当日お天気になりますように。

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